農業にもっと夢を!
食文化をもっと豊かに!
街をもっと楽しく!

そんな「伊那谷が詰まった林檎の発泡酒」を作るプロジェクト、
「ASTTALシードルクラブ」が始動しました。

川下から発信すること

2014年、発足メンバーは
それぞれ伊那を代表する心ある同志。
酒文化いたや、伊那ワイン工房、みのやさくら亭、La Brique、酒とかふぇはしば、北沢峠こもれび山荘、
Le Ptit Marche、AMBER、kurabeCONTINENTAL DELICATESSEN、ブックカフェ三日間

我々の強みは、直接お客さんに手渡せること。
どんな、いい商品も、売れ筋でも、安さがピカイチの商品でも、売り手の心意気が十分に伝えられる条件を超えることはできないと我々は確信しています。

私たち売り手の心意気とは、つまり、醸造家の心意気であり、ひいては、リンゴ農家の心意気であり、また、リンゴをずっと愛してきた伊那谷の郷土の心意気なのです。

私たち、「ASTTALシードルクラブ」こんな流通の川下からの発信にこだわります。
それは、地味で時間のかかる手法かもしれません。ですが、未来に永続を勝ち取れる唯一の方法なのだと信じています。伊那で熟して熱くなった火はいつの日か必ず周辺を、都会を、そして日本を照らすでしょう!

伊那のシードルがフランスで楽しまれる日が来るかもしれません。私たちは不可能ではないと思っています(笑)

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伊那は絶好の生育条件を生かせる高地

伊那谷のポテンシャルとは、絶好の生育条件を生かせる高地での作物だと言えます。

私たちASTTALとASTTALシードルクラブは、温暖化が進む現代において、伊那という地の真のポテンシャルは標高の高さからもたらされる、日夜の気温差、夏と冬の寒暖の差、澄み渡る空気から差し込む日差し、そして、山に磨かれて染み出す豊富で美しい水だと結論づけます。
それは、同じく温暖化で様々な問題が発生し、深刻な農業被害を被る他の地区が望んで止まない絶好な生育条件だからです。
 
そんな、最高な恵みを与えてくれているのが伊那谷を貫く天竜川をはさみ両側にそびえる中央アルプスと南アルプスだといえます。この日本に3つしかないアルプスのその二つを東西に擁する地区は全国広しといえ、伊那谷をおいてほかにありません。
 
ASTTAL(a step to the ALPS)はこの全国でも稀有の地の利を正しく発信していきたいと考えています。
 
そうです。食文化における伊那谷の宝物は、アルプスのふもとに眠っていました!

そば粉のガレット

高地栽培でその質が向上するのは果樹だけではありません。代表的なものが「そば」でしょう。

やはり、「信州といえばそば、そばといえば信州」と言われているように長野県ではそばの品質が高いことでよく知られています。では、実際のそばの作付は広がっているのでしょうか?

残念ながらそうではありません。そこには、リンゴ農家に降りかかる問題よりもさらに重大な課題があるのです。現在そばは、なかなかの高級食になりました。そば屋に行けば、盛りそばが1枚1000円はごく普通となりました。ですがそこに使われるそば粉はブランド志向が進み特定の地域で栽培されるものに限定され始めました。その特定地域以外のそばの需要はそこまで広がっていないのが現状です。
また、高地においては生活そのものが困難で人々は低地に移住するようになっています。
こうして、山付きの耕地は手が入らなくなり、山間部に耕作放棄地や空き家が増えてきてしまいます。
 
しかし、その品質だけを見ればやはり、高地その中でも肥料があまり入っていないガレ地のような環境で栄養価の高い美味しいそばは実ります。では、どうすれば、品質の高い高地のそば栽培を広げられるのか?
答えはそば粉の需要を着実に広げる以外にありません。しかも、地元で消費されることによる鮮度の高さを売りにできるもの。そして、これまでの食べ方以外の広がりを作らねば…。
 
そこで、我々ASTTALは飲食店メンバーがいる強みを生かし、フランスの古くから愛される伝統的なそば粉のメニュー、「ガレット」に至りました。
 
農業にもっと夢を!食文化をもっと豊かに!街をもっと楽しく!
これを掲げるASTTALシードルクラブが立ち向かう理由がありました。

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そば粉でつくったガレットとは?

「そば」というと日本独特の作物、というイメージがありますが、中国雲南地方原産でアジアをはじめヨーロッパやアメリカ大陸でも栽培されているグローバルな作物です。

中世十字軍によってフランスに運ばれ、ブルターニュのアンヌ女公がソバ栽培を無税として奨励したため、この地方で盛んに作付されるようになりました。成長の速い植物で3か月ほどで収穫できるため、飢饉の度に救荒作物としてブルトンを救ったそうです。
ある時焼石の上に落ちた生地が薄く焼けていて、とても香ばしく美味しい食べ物であることが発見されます。
・参考資料 
 
ソバはタンパク質が10%近く含まれ、必須アミノ酸リジンを最も多く含む穀物で、栄養価の高い食物です。成分には以下のような特長があり、日本でも何世紀もの間「ソバは妙薬」であると言われ続けてきました。
 
 
【ルチンをはじめとするポリフェノール類】
そばの成分である「ルチン」は、ポリフェノールの一種で、毛細血管の膜に弾力性と厚みを持たせる働きがあります。欧米では血管強化剤として認可されているほどで、穀物の中では唯一そばにしか含まれない栄養素です。抗酸化作用、また血圧降下作用も認められています。
このルチンはビタミンCと一緒に摂取すると、吸収が促進されます。またルチン、ビタミンB1・B2など水溶性の栄養素は、調理法によっては失われてしまいますが、ガレットはそばの全成分が余すことなく食べられる、理想的な食べ方です。
 
【ビタミンB1、B2】
疲労回復ビタミンであるビタミンB1、また皮膚や粘膜を保護し、肌・爪・髪の発育や体全体の抵抗力を強め、成長を助けるビタミンB2。ソバにはこれらのビタミンが、小麦粉の2倍、白米の5倍も含まれています。
 
【食物繊維】
食物繊維が5%も含まれるソバには、便秘や毒性抑制、体内コレステロール量の増加抑制の効果があるとされています。
 
【ミネラル類】
大豆の2倍もの鉄分をはじめ、カリウム、マグネシウムは小麦、米の3倍以上含まれ、身体の調子を整えます。
・参考資料
 
上記にもあるように血管強化剤でもあるそばはヨーロッパの山小屋には欠かせない食材の一つで高山病予防に重宝されているらしいのです。やはり、高地で育つそばには高地に順応するための栄養価が備わっているのも頷けます。また、低GI食品と言われ、そばは「グリセミック・インデックス」値が低い食品とされています。これは血糖値の急激な上昇を抑え緩やかにすることからアンチ・エイジング、ダイエットの世界ではガレットが見直されています。
 
何より、栄養価に優れ、農薬や肥料をほとんど必要とせず(むしろ肥料を与えるとその品質は落ちてしまう)、早ければ3か月という短期間で収穫に至るそばは、その昔、幾度となくブルトンの危機を救ったように、伊那谷の農業と食文化に光を当てる可能性を備えているんではないでしょうか?
 
そして、伊那のそば粉で作ったガレットは街をもっと豊かに楽しくするはずです!

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伊那谷というポテンシャル

では、信州のなかで伊那谷はどうでしょう?

「川下り米」と呼ばれ日本有数のコシヒカリの生産地でもある伊那谷では古くからりんご栽培も盛んでした。
全国有数の厳しい冬の寒さと夏の爽快な風、澄み渡る空気がもたらす濃い日差し、三峰川水系から豊かに流れ下るミネラル分の多い美しい水、その中ではぐくまれる野菜、米、果樹すべてが良質でないわけがありません。なにしろ伊那谷にはそのすべての貴重な条件がそろっているのですから!

ガレットとシードル、黄金の組み合わせ

実は、フランスでもブルターニュ、ノルマンディー地方を代表にそばとリンゴの栽培は同じ地区で栽培されています。もっと利益性の高い作物は残念ながら定着しなかった条件があったのでしょう。

我々の暮らす伊那谷もそうです。昔から、そばとリンゴは栽培されてきました。

両者は切っても切れない間柄にあるのです。
それは、耕作地が同じばかりではありません。その栄養的側面からも実証されているのです。
つまり、フランスでは伝統的なガレットを食べながらシードルを飲む。そこには隠された優れた食べ合わせの秘密があります。
 
そばに含まれるルチンというポリフェノール、これはビタミンCと共に食べ合わせると消化吸収が高まることが分かっています。はたしてシードルにはこのビタミンCが豊富に含まれています。肌のくすみや美容に効果が高いとされています。
 
ASTTALシードルクラブは、伊那のシードル、そして伊那のガレットのマリアージュの実現とそれを広げる活動を通して、そんなアルプスの恵みを謳歌する伊那谷、そんな熱い伊那谷をおくの住人が誇りに思い、多くの観光客、登山客が訪れ伊那谷のポテンシャルを理解し、ひいては定住者が増えることを理想とし、私たちの生業である食の世界から働きかけ実現を目指す団体でありたいと思うのです。

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